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zoom RSS 「神」という訳語の問題点

<<   作成日時 : 2014/09/09 19:11   >>

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「『神』はもともと中国語で、人間の霊魂とだいたい等しいような意味をもっていた」(〜『新しい神観の研究』〔星雲社〕72頁)のであり、その点ではGodの訳語としては「上帝」の方がよかったのです。
「モリソン博士の辞書によると、神の定義はこうなっている。『さまざまの、つかのまに消え、目に見えない、とらえがたい心の働き、その原因は神〔しん〕といわれる。たましい(a spirit)。人のたましい。神聖なもの。異教徒たちの言うGod。神聖な。たましいの。動物のたましい』。ここで気づくことは、モリソン博士は、神の第一の意味は spirit 、人間の spirit と考えていた、ということだ。そして、異教徒たちの言う神聖なもの、God というのは第二の意味とされていたのだ
・・・・
だから、このことばの本当の意味について、モリソン博士は迷っていたのであろう。あるときは神を spirit と思い、別のときは God と考えていた。よく知られているように、God の訳語としての神は、モリソン訳でいつも使われていたわけではない。第一コリント書六章二十節では神天、つまりたましいに充ちた天ということばが使われていたし、これは博士のさまざまな文章でもよく使われていた。博士の新約の翻訳をよく調べてみると、神を神聖なるものとまったく等しいとは決して考えていなかった、ということが分るであろう。
要するに、神は唯一最高の存在ではなくて、至るところにあるたましいのような意味だからよくない、と言うのだが、ここでこの最後のあたりの文句に注意していただきたい。
モリソンは神を、神聖なるもの(Divinity)とまったく等しい(exact equivalent)と考えていなかった。だから『神』は、翻訳語として正しくない、とメドハーストは言っているのである。
そこで、メドハーストは『上帝』がいいと言う。なぜか。
上帝は、修飾語なしに使われるとき、あらゆる中国のしかるべき書物の中では、常に必ず、至高の存在(Supreme Being)を意味している。それだけに使われる。(中略)
つまりSupreme Being という意味を媒介として、God=上帝という等式が成立する、というわけである。」(柳父 章著『「ゴッド」は神か上帝か』〔岩波現代文庫〕126〜127頁 ※本文中のルビは1ヶ所だが、〔 〕に入れて引用した。)

ですから、聖書に啓示された「YHWH(ヤハウェ、ヤハヴェ、その他)= セオス=デウス=GOD」の訳語として「神」を用いていることには大きな問題があります。私個人にとって、これがいかに不適切なことかと言えば、なにより日本神話の「神」と同じ字であること、そして「神」という名の人間が存在するということです。
しかるに、日本では聖書が啓示する宇宙の唯一の主(あるじ)、すなわち創造主にしてイエス・キリストの父であるおかたを表わす語として「神」が普及してしまっている現状があります。日本語で福音を宣教する上では、この現実を無視することは出来ません。
もっとも「上帝」は「神」よりはマシというだけであって、けっしてベストの訳語ではありません。
「ブリッジマンがメドハーストの上帝説を批判するのは、上帝は、現世的、政治的支配者という意味に傾きすぎている、というのが主な理由」(前掲書127頁)。

従って私としてはあくまでも便宜的に、言わば仮称として「神」という訳語を用いているにすぎず、当サイトでもそのような主旨であることを御了解願います。できるだけ「 」付きで<「神」>と表記するつもりですが、「 」が落ちている場合もあり得ます。その場合は「 」付きであると思ってお読み下さい。
タイトルの「聖書の御神体」も本来なら<聖書の御「神」体>とすべきところですが、読みづらいかも知れないと思い、あえて「 」を付けませんでした。閲覧なさる方々には、その点の考慮もお願い致します。

「独断に耐えなければ、ほんとうの討論などというものもね、人間にはできないです。」(〜滝沢克己)という言葉があります。その解釈にもよりますが、敢えて独断的に言うと、日本神話の「神」というのは、ギリシャ神話など他の国・民族における神話の「神」と同様、あくまでも人間が作り出した偶像神であり、言わば「虚体」です。これに対して聖書が啓示する「神」は、人類を含む天地万物の造り主であり、現実の歴史上に生きたイエスという一個のユダヤ人の生涯を素材として「神」御自身が物語られたイエス(=「神」から特別に選ばれ聖霊に満たされた唯一の仲介者=神の独子キリスト)が、その生涯を通して示した信仰対象であり、唯一絶対の活ける実在者、「YHWH」という固有の名によって現わされる「実体」です。

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